2023/04/18 21:19


今回は価格改訂を致しましたので、改めて佐藤いちご店本店のいちごのお話しをしたいと思います。少し長文となりますが、是非お読みいただけましたらうれしいです。




私たち佐藤いちご店本店は、いちご作りをはじめてから安心安全な作物を作ることに専念して参りました。

一口に安心安全といってもどのように安全でどのように安心か、栽培期間中化学農薬、化学肥料を使用しないことがだけが安全で安心かと問われれば、それはたくさんある理由の中のひとつでしかなく、それですべてが安心安全とは限りません。

畑や施設の管理、使用した資材はもちろん、清掃の記録や作業の記録などすべてトレーサビリティが取れ、第三者機関の認証団体に承認してもらい認証を受けることが安心安全をご理解いただける更なるひとつの方法だと考え、今年度有機JAS認証申請を提出しています。


私たちが作っている「けんたろう」と言う品種のいちごは、8月に苗の定植、翌年4月下旬から収穫が始まり、6月下旬で収穫を終えます。

7月には翌年のいちご畑の準備を行い、8月にまた新しい苗を迎えるというサイクルで丸々1年間12ヶ月かかっています。


8月に苗を植えたばかりの「けんたろう」いちご、定植したばかりの根が付く前の苗は、とても弱々しく自分の力で葉や茎を持ち上げる事ができません。強い日差しや高温にあたると萎れてしまい、水が足りなくても萎れてしまったりと根が張るまで毎日の温度管理や水の管理で目が離せない日々が続きます。


そんな弱々しかった苗も日が経つにつれて、自らの力で茎や葉っぱを持ち上げ、日光を浴び根から養分を吸い上げる事ができるようになります。


12月にはいると長い冬に向け養分をため込み、雪の下で春を待ちます。


雪が溶け北海道の遅い春が訪れると、地面にロゼット状に広げた葉が他の植物より早く日光を浴びる事で成長し、他の植物との生存競争に負けないようしています。


3月になると黄緑色の真新しい葉っぱが成長し、花が咲き始め、そこに仲間入りしたみつばち達は受粉のためにせっせと働いてくれます。そして4月になりようやく実をつけ始めるとハウスのなかは一気に華やかになります。

目に見えて1番成長が感じとれる時期となります。


その後いちごは次々と熟成し、収穫に向かって行くのですが、収穫が終わるまでは虫の被害や自然環境の被害など沢山の障害があります。

人の管理下にあっても、一定数自然淘汰されます。


すべてのいちごが収穫できるまで成長できるわけではありません。

しかしそんな中でもしっかりと成長して立派に育ったいちごを1粒でも多くたくさんの方に届けられるよう、私たちはこのサイクルで、就農してからの5年間をいちごと共に暮らしいちごと共に成長して参りました。


毎年違う表情を見せるいちご達。

今年はどんないちごに成長し皆さんの元にお届けする事ができるのかその度に気が抜けることが無く、心配も尽きないのですが、毎年とても楽しみにもしております。